No.113 2001/11/17
メールアドレスの案内を別ページに置く

 第110回で、スパムメールの本文に書かれていたURLを条件として2度目以降のスパムメールをメールサーバで拒絶する対策について述べました。2001年10月22日以降、スパムメールが来るたびに、そこに記述されていたURLを拒絶条件に加えるという運用をしています。それ以来、今日(11月17日)までに、8通のスパムメールのうち3通の拒絶に成功しています。拒絶の記録をログに見つけた時はけっこう快感です。(^^)
 この方法は、我ながら良いアイデアだったと思います。同じスパマーが誘導しようとするウェブサイトが変わらない限り、差出人アドレスや本文の文章を毎回変えようとも、2度目以降を拒絶することができます。一方、これによって私の知人からのメールが拒絶されるおそれはほとんどありません。スパムメールで宣伝されるような怪しげなサイトのURLを私の知人がメールに書くことはまずないと考えられるからです。

 しかし、第110回で付記したように、この防御策によって正当なメールも拒絶されてしまうことはありえます。考えられるのは、私のサイトを訪れて、私がインターネット技術を専門としていることを知った人が、スパムメールの被害について私に相談しようとしてその内容を引用した場合です。その人が受けたのと同じスパムメールをすでに私も受けていた場合、メール本文に引用されていたURLの条件によって、その相談メールは「Content Rejected」(内容が拒絶された)というエラーで差し戻されてしまいます。その人は、原因のわからないエラー差し戻しを受けて、それっきり私にメールを送るのをあきらめてしまうかもしれません。それでは気の毒です。

 そこで、「メールでのご連絡について」というページを設けました。ここに「スパムメールの被害についてのご相談は、まず、スパムメールの内容を引用せずにお送りください」という注意書きを記載しました。
 ついでに、あと二つの記載を入れました。「守秘についてはご安心ください」――これは、「このことは口外しないでほしい」とメールで書いてきた人がかつていたので、私は守秘を当たり前のこととして認識しているということをわかってもらうためです。「掲示板のご利用もご検討ください」――これは、守秘を要する内容の質問でなければ掲示板に書いてくれた方がほかの人たちにも役立つことがあるからです。
 それまではホームページの下の方にメールアドレスへのリンクを置いていましたが、私にメールを出したい人をいったんこの注意書きのページに誘導し、そこでメールアドレスへのリンクをクリックしてもらうようにしました。

 さて、私にメールを出す人への気遣いでこのようにしたのですが、それが私にもメリットをもたらすことに気付きました。  ウェブサイトオーナーの皆様、ご参考にどうぞ。

目次 ホーム